機能炭とは
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機能炭は、一価の陰イオンを選択的に吸着できる炭化物系の吸着材です。
二価、三価はほとんど吸着しません。
コーヒーカスを原料としており、バイオマスの有効利用、炭化による炭素固定など、
製造過程からSDGsに貢献できる吸着材です。
また、吸着しにくい硝酸性窒素やフッ素イオンを優先的に吸着することにより、 水質浄化や水質汚染の抑制、また、肥料の効率的利用による減肥など機能炭による効果も SDGsに貢献できるものばかりです。
製造から利用まで全てにおいてSDGsに貢献することで持続可能な社会の実現を目指します。
吸着対象
硝酸イオン(NO3-)、亜硝酸イオン(NO2-)、フッ素イオン(F-)などの1価のアニオンを吸着可能です。
特徴
吸着は物理吸着ではなく、塩化物イオンとのイオン交換により吸着します。
混在する二価、三価の陰イオンの影響をほとんど受けません。
また、コーヒーカスを主原料としており、レアメタルやレアアースを一切使用していないため、
供給不安もないうえに、バイオマスの有効利用にも一役買います。
吸着特性
機能炭使用例
藻類発生抑制効果
機能炭が藻類の栄養である窒素を吸着除去することで、藻類が抑制されるため、
長期にわたり透明感を保持することが可能です。
機能炭を使用した浄化システムは現在、大成建設株式会社様で販売しております。
詳しくはこちら ⇒ http://www.taisei.co.jp/MungoBlobs/188/205/K00D76.pdf
肥料からの窒素溶脱抑制と有効活用
肥料から溶出する窒素を機能炭が吸着することで地下水汚染を防止します。また、
機能炭が吸着した窒素分は植物が利用出来るため、肥料の削減に貢献できます。
工場排水からのフッ素除去
通常2段処理が必要なところを1段処理だけで8mg/L以下にできます。
地下水のフッ素除去
従来使用していた骨炭の代替品として利用可能。
ただし、機能炭はpH依存性があるため、処理したい水に適用可能かを判断。
まずはお問い合わせください。
⇒ https://www.nisshoku-group.co.jp/kinoutan/contact.html
機能炭まとめ
発表一覧
- 論文発表
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1.Caを含有させた木質系廃棄物由来炭化物材料の作製と塩化水素ガス吸収特性
粉体および粉末冶金54(2007)
2.Caを含有させた木質系廃棄物由来炭化物材料の硝酸性窒素吸着特性
粉体および粉末冶金55(2008)
3.Caを導入した木質炭化物による硝酸性窒素吸着特性
日本水環境学会誌311(2008)
4.Nitrate nitrogen adsorption of the functional charcoal prepared from vegetable waste
International Symposium on EcoTopia Science 2007
5.Anion-excahnge property of the functional charcoal prepared from plant waste
Interfaces Against Pollution 2008 - 学会発表
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2015年3月 日本水環境学会 第49回日本水環境学会年会
「都市部ビオトープ池の水質保全に対するカルシウム担持炭化物の効果」
2015年3月 日本水環境学会 第49回日本水環境学会年会
「硝酸性窒素吸着材を用いた養液栽培排水処理」
2014年11月 アーバンインフラ・テクノロジー推進会議第26回技術研究発表会
「都市部における生態系に配慮した水辺創出に寄与する水質保全システムの開発」
- 社外表彰
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第10回 エコプロダクツ大賞 エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(優秀賞)
平成26年度 『第34回エンジニアリング功労賞』<グループ表彰>環境貢献
平成27年度 『資源循環技術・システム表彰』奨励賞
- 書籍
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日経テクノロジー展望2020 世界を変える100の技術 P.239-P.240